包茎父兄:2
「んっ…」
股間に甘い感覚を覚え、悠一郎は目を開いた。
「は…あ…ん…」
いまだに夢と現実との区別がついていない状態だったが、股間から発せられる快感はどんどん強くなっていく。
そして、その感覚が包茎ペニスを刺激されてのものだと認識するや否や、悠一郎は跳ねるように身体を起こした。
「おはよう、父さん」
悠一郎が目にしたのは、彼の包茎ペニスに舌を這わせる娘・遊里の姿だった。
「な…何、を…」
目覚めた直後の予測不可能な状況に、悠一郎はそうつぶやくことしか出来なかった。
対する遊里は、いつものように静かな表情と口調で、父親に接する。
「男の人って、朝から元気なんだね」
そう言って遊里は、既に完全勃起状態の包茎ペニスの先端を覆っている皮に、軽くキスをした。
「あぅ…ん…」
いまだに状況が呑み込めない悠一郎は、遊里を問いただすどころか、彼女の愛撫にただただ喘ぐばかり。
そんな父親の表情を見ながら、遊里は包茎ペニスを弄び続けた。
先端に余っている包皮を唇で挟み、軽く吸い上げる。
そのまま、口内の皮を舌でつつく。
さらに舌をとがらせ、皮の中に侵入させる。
そして、その内部に潜んでいる亀頭の先端を、舌先で刺激する。
「ああ…あぁん…は…はあぁ…」
悠一郎はまったく抵抗できないまま、快感に呑まれていく。
…そんな状態で、数分。
「あ…うぅっ!」
遊里の舌が皮の中に入った状態で、悠一郎は射精した。
最初に放出された精液を顔に受け、遊里は一瞬だけ驚いたような表情を見せたが、すぐにいつもの冷静さを取り戻し、皮の中から精液が溢れる様子を観察し始めた。
「…はぁ…はぁ…」
射精がおさまり、少しずつ頭の中が整理されていくにつれ、悠一郎の心を罪悪感が満たしていく。
が。
「いっぱい出たね、父さん」
自分の出した白濁液を顔に受けた遊里の顔を見て、彼の心に別の感情が満たされていく…
☆☆☆
あの日以来。
悠一郎は何度も、娘に射精させられていた。
もちろん悠一郎も、最初のうちは抵抗の意思を見せるのだが、結局は遊里に押しきられてしまい…それが1週間、10日と続くにつれて、彼の中で、娘のそうした行為が「日常」となってきている。
悠一郎が責められる時と場所は、毎日違っていた。
ある時は、悠一郎が勤め先から帰宅した直後、玄関先で押し倒された。
またある時は、夕食後、リビングでくつろいでいる時、ソファーで抱きつかれた。
別の日には、夕食中、足で弄られてそのまま射精した。
トイレに入ろうとしたとき、一緒に入ってきたこともあった。
遊里とともに家にいるときは、いつ何時「娘に射精させられる」か分からない…そんな異常な状況が続き、悠一郎の身体にも変化が生じてきた。
どれだけ理性で抑えつけようとしても、もう何度となく、娘によって射精させられてしまっている。
彼の下半身は、理性とは関係なく、娘が側にいるだけで敏感に反応し、射精を求めるようになってしまっていた…
☆☆☆
…浴室にて。
悠一郎は、後ろから遊里を抱きしめる形で、湯につかっている。
初めての時のように、この日も彼は娘に弄られ、射精させられていた。
満たされた性欲の代わりに頭をもたげてくる理性。
もちろん罪悪感はいまだにある。だが、行為を重ねるうち、悠一郎の心は逃避の方向へと向かっている。
こういう関係になることで、今までぎこちなかった父娘の関係が深まった…そんな言い訳で誤魔化そうという思いさえ生まれてきていた…
「ねえ、父さん」
悠一郎の思考に、遊里の言葉が割って入る。
「私のこと、愛してる?」
「…?当たり前じゃないか、そんなこと…」
「本当?本当に、心から、愛してる?」
いつになく執拗な遊里に、悠一郎は戸惑いながら言った。
「遊里ちゃんは、僕のたったひとりの娘…君のお母さんが遺してくれた大切な宝物なんだから…心配しなくても、僕が責任をもって面倒を見てあげる…」
悠一郎の言葉が終わらないうちに、遊里が立ちあがる。
「…遊里、ちゃん?」
「……」
一転して険しい雰囲気を身にまとった遊里は、浴槽から出ると、無言のまま、悠一郎をそのままにして、浴室から出ていってしまった。
「…?」
悠一郎は、遊里の豹変の理由がまったく分からず、ただただ困惑するばかりだった。