包茎守:1
「守…」
寝室に向かおうとしていた僕を呼びとめたのは、風間健三・僕の父だった。
「おやすみ」
でも僕は、父とは視線を合わせず、そっけなくそう言って、部屋に入ろうとする。
「守」
すると父は駆け寄ってきて、僕の腕を乱暴に掴み、引っ張ってくる。
僕は父に抱き寄せられてしまった。
「や、やめてよ父さん」
「まだ寝るような時間じゃないだろう…なあ、守」
父はそうささやいて、僕にキスをしてきた。
「んっ…!」
僕は必死に抵抗しようとするが、父は僕の身体を両腕で抱きしめて、力を緩めようとしない。
そして…父の熱い舌が、僕の口の中に侵入してくる…
「父さん!」
僕はありったけの力を込めて、父を突き飛ばすようにして、その抱擁から逃れた。
「…守?」
父は不思議そうな顔つきで、僕を見つめている。
「どうしたんだ?」
僕は爆発しそうな激情を抑えながら、言った。
「もう…やめようよ、こんなの…!」
…半年前、僕の母は亡くなった。
それからだ。父が、僕を求めるようになったのは…
「いい加減にしてよ…いくら母さんが死んで悲しいからって、僕に…こんなこと…!」
「それは違う」
父は語調を強めて、僕の言葉を否定した。
「確かにお前は母さんによく似ているが、そんな事は関係無い。
私は母さんの代わりにお前を抱いたんじゃない…守、お前自身を愛しているから…」
「だからって、こんなこと…!」
男同士で、しかも実の父子。
一ヶ月前に無理矢理犯されてから、僕は毎日のように父さんに抱かれていた。
そして今日も…
僕は…もう限界だった。
「……」
父は、押し黙った僕の心中をどう察したのか、しばらく僕をじっと見つめていたが、唐突にこう言った。
「分かった…お前がそんなに嫌がっているのなら、もうやめよう。
だが…1日だけ。最後に1日だけでいいから、私の言う事を聞いてくれないか…」
父の表情には、それまで見たこともなかったような切実さが浮かんでいたように、僕には思えた。
それに、僕もこのまま父さんと気まずい関係を続けたくない。
1日。
あと1日で済むなら…
「あと1日…明日だけだよ」
「約束する。それが過ぎれば、私たちは普通の親子だ」
その言葉を残して、父は僕の前から去っていった・・・
「おはよう、守」
ベッドの中の僕に呼ぶ声。
「ん…」
起きあがった僕の視界には、いつの間に部屋に入ってきたのか、父の姿があった。
「守…」
父が僕に迫ってくる。
その顔には、昨日まで毎日のように見せていた…僕を犯す直前のような表情が浮かんでいた。
「……」
僕は反射的に身構えるが、父はいつものように僕を抱いたりはせず、代わりにこう言った。
「服を脱いでくれないか」
「え…?」
「今日で最後だからな。少しでも長く、お前の身体を見ていたいんだ。
だから今日1日、ずっと裸でいてくれないか…」
「そ、そんな…」
僕は当然の反応を見せる。でも…
「駄目か?」
父の表情。
最初に抱かれた時も、僕は父のこの顔を見て、抵抗しきれず、受け入れてしまったのだ。
そして、この時も…
「分かったよ…でも、本当に、今日で最後だからね…」
そう言いながら僕は、父の前でパジャマを脱ぎ始める。
そして、僕は全裸になった。
父は、僕の身体を舐め回すように見つめている。
僕は、18歳の、野球部で鍛えた自分の身体を、それほど抵抗無く父の前にさらしている。
ただひとつの部分を除いて…
「いつ見ても可愛いチンポだな、守…」
父の言葉に、僕は反射的に、
朝立ちで上向きになっているペニス…勃起してもまったく剥けない包茎ペニスを隠そうとするが、
父に腕を掴まれて、止められてしまう。
「大きさは申し分無いのに、そんなに恥ずかしそうに皮を被って…見ているだけで、しゃぶりつきたくなる…」
父はいつも、僕の身体の唯一恥ずかしい部分を、こんな風に言う。
馬鹿にされても仕方の無いこのペニスをいとおしそうに見つめられるたびに、僕の身体はいつも、熱くなってしまう。
だが、今回はいつもとは違っていた。
「じゃあ、朝食にしようか」
父は、ひととおり僕の全身を眺め回した後、そう言って、さっさと寝室を出てしまう。
「あ…」
僕は仕方無く、裸のまま、父のあとを追った。
僕はテーブルを挟んで、父と朝食を採っている。
裸で食事をするという非日常的な行為を何とか受け入れようと、僕は極力意識を逸らして、箸を動かしていた。
(今日1日…今日だけ我慢したら…)
だが父は、僕を放ってはおかなかった。
「まだチンポを立たせているのか?」
父の言葉に、たちまち僕の意識が自分の全裸に集中してしまう。
急激に僕は、自分が全裸で、しかも朝立ちの包茎ペニスのまま食事をしているという状況にたまらなく羞恥心を覚え、つい言葉を滑らしてしまう。
「だって父さんが…」
僕の言葉に、父はニヤリと笑う。
「そうだな。お前の朝立ちは、いつも私が処理していたんだったな」
「う…」
「しかも昨日はお前が拒んだから何もしてやれなかったし…チンポが疼いて眠れなかったんじゃないのか?」
「そ、そんなこと、無い…!」
必死で僕は否定した。
今の自分の身体の状態だけじゃなく、この一ヶ月の間犯され続けた自分すらを打ち消したい、そんな気分だった。
でも父は容赦無く僕を責めたてる。
「今からそのチンポを鎮めてやってもいいんだぞ。何しろ、今日が最後なんだからな」
「い…いい、よ…」
僕は湧き上がる劣情を抑えながら、父の申し出を拒絶した。
「守…」
「ひゃっ…!」
朝食後、自室に戻ろうとした僕を、父が後ろから抱きとめる。
剥き出しの肩を抱かれて、僕は思わず声をあげてしまった。
「な、父さん…何を…」
「我慢しなくていいんだぞ。まだチンポが勃起したままじゃないか…」
「いいよ…もう、僕は…」
まとまりきらない思いを言葉にできないでいる僕に、父は言った。
「まあ、それでも私は構わないぞ」
唇を僕の耳元に近づけてそうささやくと、父は手を僕の包茎ペニスに伸ばしてくる。
「あっ…はぁ…」
父の大きくてゴツゴツした人さし指が、包茎ペニスの先端、完全に包皮に覆われた亀頭を弄り回す。
「は…はぁ…うぅん…」
だが父の愛撫はそこまでだった。
人さし指が包茎ペニスから離れる。
「あ…」
僕のペニスからは、早くも先走り液が溢れており、父の人差し指へ糸を引いている。
「一日中、欲情したままのお前を見ているのもいいだろう」
そう言う父の声には、逆らい難い力がこもっていた。
「自分でチンポを触ったりするなよ…いいな?」
何か弱みを握られている訳でもないし、何より今日1日だけと、父の方からお願いしてきたのだ。 僕は拒否できるはずだった。
それでも…
「…はい…」
僕は、父の命令には逆らえなかった。1ヶ月前から、ずっと・・・