包茎和幸:END

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 和幸が三度目の銭湯に行ったのは、小沢に射精させられた日から三日後だった。
 仮病を使ったりしながら、二日風呂に入らなかった和幸だが、母親に注意されて、それ以上言い訳もできず、もちろん本当の事も言えず、夕方、和幸はタオルを持って外に出る。
「……」
 和幸がくぐった銭湯は、前回と同じ、近所のスーパー銭湯だ。
 他の銭湯に行くという考えも、無いことはなかった。
 しかし和幸は、自分でも分からない気持ちによって、引き寄せられるように、この場所に足を向けてしまったのだ。
(またあの人に会うって分かってるのに…
 僕…何やってんだろう…
 それとも、またあんなこと、されたいの…?
 そんな…!)
 自分の思考に首を振って、和幸は更衣室へと向かった。

「よお。久しぶりだな」
 和幸の予想通り、更衣室には小沢がいた。
 だが、その予想を超える事態が、和幸を待ち構えていた。
「こいつか? 包茎の淫乱坊主は」
「なかなかいい顔してるじゃねえか」
「物欲しそうな顔だな」
 小沢を中心に、数人の男たちが、更衣室に入った和幸に注目している。
「さあ、来いよ」
 戸惑う和幸に手招きする小沢。
「我慢できなくなって来たんだろ?」
「……」
 和幸は、キュッと身体を固くしながらも、小沢たちの輪の中に入っていく。
「さ、早く脱げよ」
 ロッカーを背に、男たちに包囲されてしまう和幸。
 用意されている椅子に座っている太った男。
 ロッカーにもたれてニヤニヤしている背の高い男。
 今にも飛びかかってきそうな雰囲気を持つ痩せた男。
 そして、ひときわ体格の良い小沢。
 計四人の中年男性たちに見つめられる中、和幸はゆっくりと服を脱ぎ始めた。
「痩せてるわりには、結構いい身体してるじゃねえか」
「でも、チンポは包茎なんだろ?」
 男たちの下品な笑いに包まれ、和幸はパンツ1枚になる。
 そして、
「……っ!」
 思い切って、パンツを下ろす和幸。
 一瞬の静寂の後、男たちは一斉に笑い出した。
「おいおい、もうチンポ立たせてるぜ、こいつ」
「そんなチンポで、いったい何を期待してるんだか」
「うぅ…」
 唇を噛み締め、男たちから顔を逸らす和幸。だが、その包茎ペニスは、言い訳できないほど完全に勃起してしまって、もはや理性では抑えられない状態になっている。
「それにしても、本当に見事な包茎チンポだなあ」
 痩せた男が、鼻息がかかるぐらいの距離まで顔を近付け、和幸の包茎ペニスを観察し始める。
「や…っ!」
 思わず股間を隠そうと動かした手も、痩せた男によって掴まれてしまう。
 男の視線と鼻息に、ますます和幸の包茎ペニスは興奮してしまう。
「は…はぁ…」
「こんなに勃起しても、ほとんど亀頭が見えないぞ」
「情けないチンポだな。もう高校生なんだろ?」
「そんなチンポじゃ、きっと童貞だな。オナニーばっかりしてるんだろ?」
 また笑い出す男たち。
 そこに、小沢が割り込んだ。
「そろそろ行こうか」
「おう。そうだな」
「この包茎チンポ、みんなに見せてやろう」
「い…嫌…!」
 盛り上がる男たちに両手を掴まれ、和幸は、勃起した包茎ペニスをさらけ出したまま、浴場へと連れていかれた。

 和幸は、男たちの先頭に立たされた。
 すぐ後ろには小沢が立ち、和幸の両手を拘束している。
 その左右からは、三人の男たちが、ニヤつきながら和幸を見つめている。
「う…うあぁ…」
 和幸は、勃起した包茎ペニスを隠せないまま、浴場を歩かされた。
 入り口から、左回りにゆっくりと歩く。
 中央の大浴場に浸かっている人達や、壁沿いの洗い場にいる人達の視線が、次第に和幸たちに集まってくる。
「は…ぁ…ぁん…」
 歩くたびに、勃起した包茎ペニスが右に左に揺れる。
 男たちの下卑た笑い。
 その他大勢の、様々な感情がこもった視線。
(みんな…見てる…
 僕のオチンチン、見られてる…)
 和幸の頭は、次第に麻痺してくる。
(こんな所で勃起して…隠さないで歩いてるなんて…
 軽蔑してるんだろうな…変態だって…
 でも…こんな事されてるのに…なんで…
 なんで…オチンチンが気持ちよくなっちゃうんだろう…)
 他人の視線と自分の思考は、股間にダイレクトに伝わる。
 ふたつのタマがキュンとすぼまり、その感覚が包茎ペニスへと流れ、先端からは先走りの液が滲み出て、亀頭を覆う包皮を濡らしていく。
「はぁ…はあ…ぁ…」
「おいおい、こいつ、本当に変態だぜ」
「もうチンポ濡れてるじゃねえか」
「とんでもねえ淫乱坊主だな」
「あ…あぁ…ああぁん…」
 そして一行は、大浴場を一周し、再び入り口付近へと戻ってきた。
 小沢たちは、和幸を、物置場のある隅っこのほうへと誘導していく。
 他の客たちは、小沢たちに不審の眼差しを向けていたが、みんな避けるように通り過ぎるばかり。
「どうだ? スゴかっただろう?」
 和幸の両腕を掴んでいる小沢が、耳元でささやく。
「お前のいやらしい包茎チンポ、みんなに見られたんだぞ」
「はぁっ…は…はあぁ…」
「興奮したんだろ? そうだよな。もうチンポがグショグショだからな。
 いやらしい坊主だ。ただ見られてるだけでこんなになるなんてな」
「い…いや、ぁ…はぁ…あぁ…」
 小沢の言葉でなじられて、和幸はますます興奮を高めていった。
 その時。
 入り口の扉が開き、3人の小学生たちが入ってくる。
「あ、オジサン!」
「よお、久しぶりだな」
 彼らに声をかける小沢。
「部活の帰りか?」
「うん! 泥だらけだから、帰る前に風呂入ろうと思って。
 …あれ、誰? そのお兄ちゃん」
 小学生たちは、顔見知りの小沢たちの中に囲まれている和幸に気づく。
「ああ…そうだ。お前たちも遊んでみるか?」
「え、なになに? 面白いコト?」
 興味津々で、小学生たちは和幸を囲む輪に入ってくる。
「わ、このお兄ちゃんオチンチン立ってるよ?」
「このお兄ちゃんはな。変態なんだよ」
「ヘンタイ?」
「男にチンポ見られて興奮するんだ」
「ふーん」
「い、イヤぁ…」
 小学生にまで軽蔑を含んだ眼差しを向けられ、和幸の羞恥心はますます高まり…
 包茎ペニスの興奮も、ますます高まっていった。
「あ、ボク知ってるよ。このオチンチン、ホウケイって言うんだよね?」
 そう言う小学生たちのペニスも、年相応に皮被りだったが、ひとりの小学生が自分のペニスを掴んで言う。
「ボク、もうムケるよ」
 そして、軽く力を入れただけで、小学生のペニスはたやすく剥けてしまう。
「偉いな。ちゃんと毎日剥いてるか?」
「うん。そうしないと不潔なんだよね?」
「じゃあ、このお兄ちゃんは不潔なの?」
 再び和幸に注目が集まる。
「ああ。お前たちも、これからもちゃんと剥いておかないと…」
 小沢は、小学生たちにさらに見せつけるように、和幸を彼らの前に突き出す。
「こんな情けないチンポになっちまうからな」
「あ…ぅ…」
 小学生たちは、食い入るように、和幸の包茎ペニスを見つめる。
「わ、オシッコしたみたいに濡れてるよ!」
「ムカないままで、クサくないのかなあ」
「ねえ、触っていい?」
 その問いに、小沢が代わりに答える。
「ああ。好きなだけ触ってやるといい」
「や…やだ…!」
 小学生たちの遠慮無い責めが始まる。
「んはあぁっ!」
「あー、先っぽベトベトだー!」
「見て見て! こんなに皮が伸びるよ!」
「は…はぁ…もう、止めて…ああぁぁん…」
 6本の手が一斉に包茎ペニスに伸び、滅茶苦茶に弄り回してくる。
「あ…あぁ…あああぁっ!」
 和幸は我慢する間も無かった。
 今までの興奮が、一気に爆発する。
「わっ!」
 小学生に弄られたまま、和幸は射精した。
「あー! お兄ちゃんたらこんなところで出しちゃった!」
「オジサンの言うとおり、ヘンタイだね、お兄ちゃん」
「は…はぁ…あはあぁ…」
 もう和幸には、これからの事態に抵抗する力は無かった…

 射精して、朦朧とした意識の和幸を、小沢たちはサウナ室へと誘う。
「…ん…ぁ…」
 熱気にあてられ、ようやく意識がはっきりとしてきた和幸は、彼を注目している男たちの数が増えていることに気が付いた。
 サウナ室には、10人近くの男たちがいる。
 みんな、薄笑いを浮かべながら、和幸を見つめている。
「あ……」
「さあ、もっと見せてやれよ。お前のいやらしい姿を」
 小沢の言葉に、射精したばかりの包茎ペニスが、ピクリと反応を始めた。

「ぼ…僕のいやらしい包茎オチンチン、良く見てください…」
 腰かけている男のひとりの前に立つ和幸。
 両手を頭の上に乗せ、既に勃起している包茎ペニスを突き出して、前もって小沢から言われた言葉を口にする和幸。
 すると男は、笑いながら答える。
「分かったよ」
 そして、そそり立つ包茎ペニスに鼻を近づけて、くんくんと臭いをかぐ仕草をしてみせる。
「臭ぇぞ、おい。ちゃんと洗ってるのか? 皮被り野郎」
「あ…洗ってます…」
「じゃあオナニーのしすぎなんだよ。いやらしい臭いがプンプンしてるぜ」
「う…あぁ…」
「さあ、もういいだろ?」
「あ、ありがとうございました…」
 そして和幸は、別の男の前に立ち、再び同じ事を繰り返した。
「お願いします…僕のいやらしい包茎オチンチン、良く見てください…」
 …もはや和幸は、自分のしている事について冷静に判断することが出来なかった。
 ただただ快楽に身を任せ、小沢の命令に従っている。
(イヤだけど…オチンチン見られたら…ジンジンして、気持ち良くて…
 僕、変態なんだ…だから…)
「…皮被りのいやらしいオチンチン、良く見て…馬鹿にしてください…」

 小沢の命令は続く。
「…何、だよ…!」
 サウナ室の扉を開けた若い男性の視界に、包茎ペニスをビンビンにして立っている和幸の姿が飛び込んでくる。
「あぁ…ぼ、僕のオチン…オチンチン…見…」
 震える声でそう言う和幸から逃げるように、若い男性は扉を閉じてしまう。
「駄目じゃねえか。ちゃんとおねだりしないと」
「あ…ああぁ…」
 和幸の包茎ペニスは、さきほど射精した精液の残りに加え、10人近くの男たちに散々視姦されたことで、とめどなく透明液が溢れ、少しでも物理的な刺激を加えれば再び射精してしまいそうな状態だった。
 それでも小沢はペニスを弄ることを許さず、サウナ室の出口の前に和幸を立たせ、入ってくる客に包茎ペニスを見せるよう指示した。
 扉が開き、相手が自分の姿に気付いた瞬間の、表情。
 驚きの後に見せる、軽蔑と嘲笑の表情。
 それが自分の、はしたなく興奮させている包茎ペニスに向けられている…と認識することで、和幸はたまらない興奮を感じていた。
(もう…何でもいい…
 僕は変態なんだ…僕は…)
 その時、扉の向こうから話し声がした。
 若い男性数人が、サウナ室に入ろうとしているらしい。
 だが、その声を聞いた瞬間、和幸の表情が凍りついた。
「あ…や…!」
 和幸は、扉から逃げようとしたが、それを小沢が止める。
「どうしたんだ、今更?」
「だ、だって…! 高校の…友達…!」
 声を震わせる和幸に、だが小沢は冷たい笑みを返した。
「いいじゃねえか。
 もうお前は変態なんだよ。誰に見られようが構わないじゃねえか。
 それに、顔見知りに見られるなんて、お前みたいな変態野郎にとっちゃ、今まで以上の興奮だぜ、きっと」
「そ、そんな…」
 嫌がる和幸を、小沢は無理矢理扉近くに引き戻した。
 後ろからガッチリと拘束し、包茎ペニスを扉に向けて突き出させる。
「い、イヤぁ…!」
 声は既に、扉の向こうまで近付いている。
 そして…
 扉が開いた。
「あ……」
 毎日高校で顔を合わせ、普通に会話を交わしている青年たち。
 そんな彼らと、目が合った。
 誰にも知られないよう隠していた包茎ペニスを露出させて。
 しかも、その包茎ペニスをビンビンに興奮させた状態で。
「あ…あ…」
 青年たちの表情が、凍りつく。
 信じられないものを見た、といった感じだ。
 数秒の後、ようやくひとりが口を開く。
「た、田中…」
「あ…は…はあぁ…」
 そんな状態にも関わらず、和幸は、小沢の言葉通り「今まで以上の興奮」に襲われていた。
(見られた…! こんな…恥ずかしい姿…
 こんな、いやらしい格好…)
「お前…何やってんだよ…」
 その言葉の直後、
「あああぁぁっ…!」
 和幸は、射精した。
 彼らが見つめる中、大量の白濁液を放出した。
「は…はあぁ…はあぁぁん…」
 全身を震わせ、だらしなく口を開き、後ろの小沢にもたれかかった状態で、包茎ペニスから精液を吐き出す和幸。
(もう…もう、戻れない…)
 そんな思いの中、和幸の意識は薄れていった…

 1週間後。
 既に家の風呂は直っていたが、和幸は今日も銭湯に通っていた。
「もっとしごけよ」
「見えないぞ。もっと足広げろよ」
「はぁっ…はぁ…見て…僕のオチンチン…見てぇ…!」
 高校の同級生たちに囲まれながら、和幸はオナニーをしていた。
「いやらしいな。先っぽキラキラ光ってるよ」
「グチャグチャ音もしてる…そんなにいいのか? 俺たちに見られて」
「あ…いい…気持ちいいよぉ…」
 床に座り、両足を大きく広げて、包茎ペニスを激しくしごきたてる和幸。
 その表情にもはや理性の影は無く、完全に快楽の渦に飲まれてしまっている。
「明日はもっとたくさん来るぜ。知ってる奴みんなに話したからな」
「女子にも話そうか?」
「馬鹿。銭湯来れないだろ」
「公園とかでやらせたらいいじゃん」
「あ、いいかもな。首輪付けて散歩させるとか」
「あ…う、嬉しい…よぉ…
 もっと…みんな、僕の皮被りの恥ずかしいオチンチン、見て…見てえぇ…!」
 そう叫びながら、和幸は、みんなが注目する中、射精した・・・

<終>

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