包茎男子、性癖暴露される

「君のすべてを見せて」
その言葉に従った結果、彼女の前で一糸まとわぬ姿を晒すことになった。
そそり立つ包茎ペニスをまじまじと見つめた彼女は、くすりと笑った。

神田卓也(かんだ・たくや)は童貞である。女性に言い寄るなんて本来できるような性格ではないのだが、今夜はコンパの席で呑みが過ぎたのかもしれない。気になっていた女性に真正面から告白してしまう。
彼女の名前は大江千亜妃(おおえ・ちあき)。卓也と同じ大学に通うが、文化祭のミスコンでの入賞経験があるような有名人で、話しかけるのも憚られるような存在だった。にも拘わらず、酔った勢いでの告白は成功し、ふたりはそのまま酒席を抜けて卓也の自室にあがることになったのだった。
「彼氏のことはなんでも知りたいの」
千亜妃の言葉に卓也は首肯する。隠し事は「されたくない、当然だろう。
……でもまさか、いきなり裸体を晒すことになるとは思ってもいなかった。

「あの、チアキさん……?」
一人暮らしの卓也の部屋。ワンルームの小さな一室で裸になる。それだけなら問題ないが、今はひとりではない。ついさっき初めて会話をした女性がいる。
「隠さないで、よーく見せて」
そう言ってまじまじと見つめてくる千亜妃の前で、卓也は既にペニスを勃起させていた。憧れの女性を家に連れ込むというだけで興奮してしまい、もはや隠すことなんて不可能だった。
勃起してもまったく皮の剥けない包茎。密かに気にしていたコンプレックスだったが、
「ふふ、可愛い」
千亜妃は嫌な顔をすることなく笑ってくれた。恥ずかしいけれど安堵の吐息をついた卓也。
「じゃ、じゃあもう服を着ても」
「ダメ」
ピシャリと拒絶されてしまう。
「タクヤ君のすべてを知りたいの。まだまだこれからだよ」
「でも、これ以上何を見せれば……」
卓也の問いに千亜妃の視線が動く。その先を辿ると、パソコンがあった。
「見せてよ」
にっと笑う千亜妃。
卓也は服を着ることも許されないままパソコンが置かれたデスクの前に座り、電源を入れる。
ディスプレイに映し出された画面を前に戸惑っていると、千亜妃が真後ろまで接近してくる。
「わかってるでしょ。見せてよ、何から何まで全部、ね」
「でもそれは……」
「あ、これでしょ。このフォルダ。わかりやすい名前付けちゃって。ほら、開けて開けて」
これだけは見られたくないフォルダを指名されて躊躇をみせる卓也に、
「すべてを見せるって言ったの、嘘だったの?
残念、それじゃあ私の彼氏にはなれないなあ」
裸体を晒し、勃起包茎も見られたのに、こんな所で愛想を尽かれてしまっては今後どうなるか……その不安と恐怖に突き動かされ、卓也はフォルダをクリックした。
展開されたのは大量の画像や動画などのデータ。主な題材は女性の裸体。
大学に入って一人暮らしを始めて、誰の目も気にする必要がなくなった環境で卓也が熱中したのはこういう素材の収集だった。現実では女性との接触なんて考えられず、ネットで集め、オナニーする毎日。密かな愉しみ。
まさかこんな風に現実の女性に晒すことになるなんて考えもしなかった。
顔を真っ赤にしてうつむく卓也の背後でくすくす笑う千亜妃。
「気にしない気にしない。男の子なんてこんなものでしょ。それに」
そっと卓也の肩に手を置く。
「私が知りたかったのはこういうのなんだから。
貴方がいつもどんな欲望を持っているのか、何をしたいのか、されたいのか。どんなシチュエーションを思って今みたいにオチンチンを膨らませてるのか。ひとつ残らず全部、私に見せてよ」
「え、と……それって……」
これからさせられる行為が想像できたが口にはできない。それでも千亜妃に笑顔を向けられ、否応なく実行に移すことになるのだった。

「うわー、激しい。ってかどんな体位なのこれ?」
「……ん……」
「こういうことしたいんだね。できるかなあ」
「……ぁ……」
卓也は全裸のまま、パソコンに溜め込んだ「オカズ」のデータを閲覧させられている。
画像なら1枚ずつ、動画や音声ファイルは「使った」場面を宣告させられその部分を再生する。
「おっぱい大きい子多くない? 良かったね、私もそこそこあるからしてあげられるよ」
「これは……調教? こういう命令されたいんだ」
流し見は許されず、素材のひとつひとつに反応をみせる千亜妃。楽しそうに感想を言いながら、時おり卓也の肌に触れてくる。
「足でしごくなんてあんまり経験ないけど、タクヤ君がどうしてもって言うならしてあげてもいいかな」
太腿をさわさわと撫でられ、卓也の右手が動く。毎晩している行為を無意識に取っていた。だが、
「だーめ。
もう自分でシコシコなんて寂しいことしなくていいんだよ。これからは私がしてあげるんだから。
そのためにも、ね。したいこと、してほしいこと、もっと見せて」
「う……うぅ……ん……」
ペニスをしごきたかった手を止められ、閲覧は続行される。

どれだけ時間が経ったのか。
「はぁ……んぅん……ぁん……」
毎日オナニーに使っている素材をじっくりと見させられ、それなのにオナニーを許されない。
裸体を晒した頃のような羞恥心はとっくに吹き飛んでいる。今あるのは射精欲のみ。
ペニスからはとめどなく透明の汁が溢れ続けてあちこちに飛び散っている。
千亜妃の指が肩や腰、太腿などに触れるたびに全身を痙攣させて悶える始末。
「あれ、もう日付変わってたんだ。まだ全然終わってないのになあ」
千亜妃は卓也の耳元に唇を近づける。
「今日はここまでだね、お疲れさま」
そうささやき、汁でドロドロになっているペニスの先端に指をあてると、すうっと下へとなぞる。
「あ……ああ……あああぁ……っ!」
大量の白濁液を吐き出した卓也は、椅子から崩れ落ちる。
「じゃ、また明日。続きを見せてね」
射精の快感に酔いしれるばかりの卓也に背を向け、千亜妃は部屋を出て行った。
ひとりになった卓也の顔には笑顔が浮かぶ。それは遂に自分にも恋人ができたという喜び、とはまったく異なる、下半身の疼きからくる感情に動かされての笑顔だった。

<終>

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単作,包茎小説

Posted by 直也